広島地方裁判所 昭和50年(行ウ)3号 判決 1978年1月19日
原告
株式会社川田鉄工所
右代表者
川田宇太郎
右訴訟代理人
内堀正治
右訴訟復代理人
秦清
被告
広島市長 荒木武
右訴訟代理人
中川鼎
右同
宗政美三
右指定代理人
丸本照美
右同
渡辺紀男
主文
一、原告の請求を棄却する。
二、訴訟費用は原告の負担とする。
事実
第一、当事者の求める裁判
一、請求の趣旨
1 被告が原告に対し昭和四九年一〇月七日付でなした原告の自昭和三五年五月一日至昭和三六年四月三〇日、自昭和三六年五月一日至昭和三七年四月三〇日、自昭和三七年五月一日至昭和三八年四月三〇日、自昭和三八年五月一日至昭和三九年四月三〇日、自昭和三九年五月一日至昭和四〇年四月三〇日、自昭和四〇年五月一日至昭和四一年四月三〇日、自昭和四一年五月一日至昭和四二年四月三〇日までの各事業年度分の法人市民税に係る過誤納金等還付処分はこれを取消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
二、請求の趣旨に対する答弁
主文同旨
第二、当事者の主張
一、請求の原因
1 原告は、自動車部品製作等を業とする株式会社であるが、昭和四一年から同四三年五月二三日までの間訴外海田税務署長から請求の趣旨掲記の各事業年度分の法人税についてそれぞれ増額の更正処分を受けた。
2 そこで、原告は、前記各事業年度の法人市民税について被告に対し昭和五〇年法律第一八号による改正前の地方税法(以下単に地方税法という場合は右改正前の地方税法をいう。)三二一条の八第三項に基づき昭和四一年四月一〇日、昭和四二年七月二四日、昭和四三年六月二二日ころ各修正申告を行なつたうえそのころそれぞれ右地方税を追加して納付した。
3 しかして、訴外海田税務署長は、昭和四九年八月七日前記1記載の各事業年度の法人税の各更正処分をいずれも取消した。
4 そこで原告は、被告に対し前記各事業年度の法人市民税につき昭和四九年八月二六日付で更正の請求を行ない、同時に過誤納金及び還付加算金の還付を請求した。
5 被告は、前記各事業年度の法人市民税につき原告の更正の請求に基づき昭和四九年八月二八日いずれも減額の更正を行つたうえ、これにより生じた過誤納金等につき同年一〇月七日付で還付加算金に関し過誤納金等還付処分(以下本件処分という。)を行なつたが、還付加算金として原告が金四、〇六〇、一〇〇円を請求したのに対し金四五八、八〇〇円のみを還付することとした。
6 原告は昭和四九年一一月一八日被告に対し本件処分について異議の申立をなしたところ、被告は同年一二月一八日付で右申立を棄却した。
7 被告は、地方税法一七条の四第一項四号、同法施行令六条の一五第一項一号を適用し、地方税法の昭和四四年法律第一六号による改正附則三条に従い還付加算金の計算につき各納付の日の翌日から右改正法律施行日の前日昭和四四年四月八日までの分のみとしているが、これは以下に述べたとおり法令の解釈適用を誤つたものであつて、本件処分は違法として取消さるべきである。
(一) 原告の修正申告はいわゆる自主申告ではなく、前記海田税務署長が法人税につきなした前記各増額更正処分に伴い地方税法三二一条の八第三項の規定に基づいて義務的に行なつたものであるところ、法人税に係る過誤納金についてはその納付の日の翌日から還付のための支払決定の日まで還付加算金を付して還付されているのであるから、法人市民税に係る過誤納金についても同様の取扱いをすべきである。
(二) 本件過誤納金の還付加算金につき地方税法一七条の四第一項四号が適用されるとすれば、同法施行令六条の一五第一項一号ではなく同二号の規定が適用されるべきである。すなわち、被告がなした前記5記載の減額の更正処分は原告の地方税法三二一条の八の二の規定に定められた更正の請求の特例に基づく更正の請求に基づくものであるところ、同法施行令六条の一五第一項一号は更正の請求に基づく更正によつて生じた過納金をかつこ書によつて除外しており、地方税法二〇条の九の三による通常の更正の請求に基づく更正によつて生じた過納金について同法一七条の四第一項二号が適用されるものであることが明らかであるから、右かつこ書によつて除外されるのは右更正の請求の特例による更正の請求に基づく更正によつて生じた過納金をいい、これについては同法施行令六条の一五第一項二号が適用され、その納付のあつた日の翌日から起算して一月を経過する日の翌日から引続きその支出決定の日まで還付加算金を付すべきである。<以下、事実関係省略>
理由
一請求原因1ないし6の事実は当事者間に争いがない。
二原告は、本件処分が還付加算金の計算につき法令の解釈適用を誤つた違法があり取消さるべきであると主張するので以下検討する。
そこでまず、右主張についての判断に先だち、還付加算金に関する本件処分の抗告訴訟の対象としての行政処分性について以下判断しておく。地方税法一七条は、地方団体の長は過誤納に係る地方団体の徴収金があるときは還付すべきものとして、同還付にあたつては、同法一七条の二ないし四に従い地方団体の長は過誤納金および還付加算金の額を算出してその支出を決定し、他の徴収金で充当すべきものがあれば充当し、残余を現に還付すべきものとし、過誤納金等還付充当通知書によりその旨納税者に通知して右還付手続を履行すべきものとしている。これら一連の手続に照らしてみると、右過誤納金等還付、充当通知によりなされる地方団体の長の処置は、過誤納金および還付加算金についての行政機関としての事実および法律上の一応の判断を前提にその具体的な還付額、還付加算金額、充当額等を算出確定して、その支出、充当、還付を決定する性質のものとみられ、単なる右支出のための行政事務的な手続とはみられないところであつて、もとより、これに対しては地方税法および行政不服審査法に基づく不服申立も認められていること(地方税法一九条九号同法施行規則一条七第四号)などから、右地方団体の長の還付金、還付加算金に関する処置は、行政処分として抗告訴訟の対象となりうるものと解するのが相当である。なお、地方税法一七条の四第二項二号の規定は、地方団体に対する過誤納金の返還請求権の存在を前提としているようであるが、過誤納金の右返還請求権自体は過誤納が生じたときにすでに成立しているものとみられ、右地方団体の長の処置によつて始めて成立するものではなく、従つてまた、右処置は権利関係の発生を生ぜしめる行政処分とはいえないとしても、このことにより直ちに、その後の具体的な確定した金額による還付請求に関する右地方団体の長の処置の行政処分性を否定するものとも解せられない。なおまた、出訴期間の点につき(地方税法一九条の一一、一二、行政事件訴訟法一四条一項)、記録によると、本訴はその出訴期間内に当初本件処分に対する異議申立棄却の決定の取消を求めるかのような訴状を提出していることがうかがえるが、同訴状請求原因およびその後の訴変更並びに弁論の経過に照らすと、当初から本訴の真の趣旨は本件処分の取消を求めるものであつたと解せられるから、右出訴期間についても問題はない。
そこで、次に、前記原告の主張について検討する。
本件還付加算金の計算期間につき、原告は各納付の日の翌日から起算して地方団体の長が支出を決定した日までの分を算出すべきであると主張するのに対し、被告は、本件は、原告が法人税額について増額の更正処分を受けたことに伴い法人市民税についても地方税法三二一条の八第三項の申告をなして納付に至つたものであるから、同法一七条の四第一項四号同法施行令六条の一五第一項一号に該当し、後に右法人市民税の減額更正のなされた日の翌日から一月を経過する日の翌日から起算すべきものであると主張する。
なるほど、本件還付加算金の計算につきその起算日を被告主張のごとく解することには、たしかに以下述べるごとき不合理性を否めない。つまり、
1 元来、過誤納金の還付加算金の起算日については、従前、昭和四四年法律第一六号による改正前の地方税法においては過誤納金の生じた理由の如何を問わず一律に納付または納入の日の翌日とされていたものであるが、右改正後においては、右過誤納金の生じた理由によつて還付加算金の起算日を異ならしめることとした。すなわち、その改正規定(地方税法一七条の四第一項一ないし四号、同法施行令六条の一五第一項一、二号)によると、更正、決定、賦課決定等地方団体側の処分によつてその額が確定し納付、納入すべきこととなつた地方団体の徴収金について過納金を生じた場合は、納付、納入した日の翌日から還付加算金を起算すべきものとし、他方、納税者の申告、修正申告等納税者側の自主的な行為によつてその額が確定し納付、納入すべきこととなつた地方団体の徴収金につき、後の減額更正等で過納金を生じた場合は、その更正のあつた日の翌日から起算して一月を経過する日の翌日等から還付加算金を起算すべきものとしている。つまり、右改正の骨子は、過誤納金の生じた原由が地方団体側の措置に由来するのか、納税者側の自主的な行為に由来するのかにより、いわばその責任の区分に応じ、本来過誤納金、同還付加算金が実質的には民法上の不当利得返還請求の関係にあるともみられるところから、これに類比する形で改正されるに至つたものと解せられ、この点に右改正の主眼もあつたものとみられる。右改正の内容を通らんすると、次のとおりである。すなわち、まず、還付加算金の生ずる過誤納金につき、過納金(申告、更正、決定等一応納付する何らかの根拠―確定措置があつて納付したものにつき、それが後に誤りであつたという場合)と、誤納金(右何らの根拠もないのに錯誤等全くの誤りで納付した場合)とを区分し、これらにつき、①、地方税法一七条の四第一項一号は、更正、決定、賦課決定等地方団体側の処分によつて、その額が確定し納付するに至つた地方団体の徴収金につき、それが後に減額更正等により過納金となつたような場合、還付加算金の起算日は右納付のあつた日の翌日とするものであり、②、右同項二号および同項四号、同法施行令六条の一五第一項一号は、申告書、修正申告書等の提出、つまり納税者側の行為によつてその額が確定し納付するに至つた地方団体の徴収金につき、それが後に減額更正されて過納金となつたような場合、還付加算金の起算日は、右減額更正の請求に基づく場合は、更正の請求があつた日の翌日から起算して三月を経過する日と当該更正があつた日の翌日から起算して一月を経過する日とのいずれか早い日の翌日とし(右同項二号)、右更正の請求に基づかない場合は更正があつた日の翌日から起算して一月を経過する日の翌日とするものであり(右同項四号、同法施行令六条の一五第一項一号)、③、ただ、個人住民税(所得割額)については、賦課徴収制をとつてはいるが、個人住民税のうち所得割額は国の所得税の確定手続と必須的に連動する関係をとつていることから、賦課決定により納付するに至つたものについても、それが所得税の申告納付に係るものであれば、後に所得税の減額更正により個人住民税も減額されて過納金となつたような場合は、実質的には、申告書の提出により納付した地方団体の徴収金につき生じた過納金とみられるところから、この場合は、特に右同項三号で、還付加算金の起算日は右所得税の減額更正の通知のなされた日の翌日から起算して一月を経過する日の翌日とし、④最後に右以外の過納金、誤納金については、すべて同法施行令六条の一五第一項二号で、納付、納入のあつた日の翌日から起算して一月を経過する日の翌日と規定するに至つているものとみられる。
2 そして、このような改正の経過、内容に照らし、本件関連条文を検討してみるに、被告は、本件過納金となつた法人市民税は、原告が地方税法三二一条の八第三項による申告に基づき納付したものであつて、被告の更正、決定等によるものではないから、同法一七条の四第一項一号には該当しないという。しかしまず、同法三二一条の八第三項の申告の実質的な意味についてはさらに考えてみる必要がある。同申告は、法人市民税については個人の場合と異なり、申告納付制をとつていることによるものではあるが、法人市民税のうち、法人税割額は法人税法所定の法人税額を課税標準とするものであつて、法人税の申告書の提出と同期限内にその申告法人税額を課税標準とする法人市民税の申告書をも市町村長に提出すべきものとしており(地方税法三二一条の八第一項)、そしてまた、国の税務官署により右法人税額が増額更正されたような場合には当然これに応じ右法人市民税(法人税割額)も連動的に増額変更されることとなるが、この場合も、納税者は市町村長に対し右法人税額の更正に応じた法人市民税の修正の申告書を提出すべきものとされているのであつて、いわば、右法人市民税に関する申告は、それ自体は、国の法人税額の確定手続に依拠し、自主制のない義務的なものともいえる。本件の場合、国の法人税額が増額更正されたことに伴い、原告はこれに応じ右更正された法人税額を課税標準として法人市民税のうち法人税割額を計算し直し、被告に同修正の申告をなして納付に至つているというのであるから、右申告は、形式的なものにすぎず、実質は、右国の法人税額の更正に起因して納付に至つたものであつて、国と市とを一体的にみて、これについて生じた過納金は、むしろ、地方税法一七条の四第一項一号所定の「更正、決定等により納付した地方団体の徴収金に係る過納金」と解するのが相当なようにもみえる。
この点は、かりに被告主張のごとくとし、地方税法三二一条の八第三項の申告により納付した場合の過納金は、同法一七条の四第一項四号による同法施行令六条の一五第一項一号所定の「申告書の提出により納付すべき額が確定した地方税に係る過納金」に該ると解するとしたら、法律に従つて申告納付した者は、同申告を怠つて職権で法人市民税の増額更正(同法三二一条の一一)を受け納付するに至つた者に比し、却つて還付加算金の算定につき不利益を甘受すべきことともなり(右申告を怠つたことにより延滞金等を支払うこととなるが、これも結局還付の対象となる)課税上不公平の観を免れないともいえる。
3 これらのことはさらに、所得税と個人市民税との関係に関する還付加算金の規定(地方税法一七条の四第一項三号)と対比してみると、なお明らかとなる。この規定は、所得税が減額更正されたことに伴い、個人市民税も減額されることとなつた場合の過納金に関するものであるが、右所得税の減額更正は「申告書又は修正申告書の提出によつて納付すべき額が確定した所得税額につき行われた更正に限る」ものであることを右同号括弧書で特に文言上明らかにしていて、つまり、所得税の増額更正を受けたことに伴い個人市民税につき増額の賦課決定を受けて納付したものについては、それが後にさらに所得税の減額更正を受けたことに伴い個人市民税も減少することとなつたような場合の過納金については、右一号に該当し、右納付の日の翌日から還付加算金を起算すべきものとしている。このことは、前記法人市民税につき述べたところと同旨の趣意を右個人市民税の規定で明らかにしているものといえる。
かように、右改正の経過に照らし還付加算金に関する関連条文を検討してみると、たしかに実質的にみると被告主張のごとき解釈には多くの不合理性を否めない。しかしながら、他面前記地方税法の昭和四四年法律第一六号による改正の立法上の趣旨についてみるに、これが、地方税法三二一条の八第三項の申告により納付した法人市民税に係る過納金の還付加算金の計算についても、これが申告納付に係るものとして同法一七条の四第一項四号同法施行令六条の一五第一項一号に該当し、同法一七条の四第一項一号に含まれないものであるとした趣旨であることは右各関連規定の文言上の理解のほか、地方税法が、個人市民税については賦課徴収制をとつているのに対し、法人市民税については申告納付制をとつていること、地方税法一七条の四第一項三号が、個人市民税につき賦課徴収制をとつているためとはいえ、実質的に法人市民税と同じような関係にあるとみられる個人市民税についてのみ特に規定を設けていること、昭和五〇年法律第一八号による改正で地方税法一七条の四第一項一号に、同法三二一条の八第三項により申告納付に係るものも含ましめることを明定したが、その改正法律附則三条では「改正後の地方税法一七条の四第一項の規定は昭和五〇年四月一日(施行日)以後に還付のため支出を決定し、又は充当する過納金に加算すべき金額について適用し、施行日前に還付のため支出を決定し、又は充当した過納金に加算すべき金額についてはなお従前の例による。」として、右改正前の規定による取扱いは右改正後の規定によるそれと異なることを前提としたとみられるような経過規定を定めていること、などに照らし明らかなものといえる。もつとも、立法の条文上現れた意図に反してでもなお合理的解釈を試みなければならないような場合のあることは、その不合理性の度合に応じては全くないともいえないであろう。しかし、本件の場合、法人市民税の確定納付手続に、個人の場合と異なり申告納付制をとつていることは、全く納税上の形式にすぎないともいえず、法人と個人の納税主体(計算納付)としての一般的性格の相違に着目したものとみられるし、また地方税法三二一条の八第三項の申告にしても、実質は法人税額の更正に由来するものとはいえ、真実所得額を争うべき場合であれば、その自主的な判断により右更正処分に異議申立をなして右修正申告もしないでおく可能性も全くないわけでもないのであるから、法人と個人を区別し、また、同申告による納付を、他の一般自主申告により納付した場合と同一視して扱うとしたことにも全く理由がないわけでもない。
そしてまた、元来、過誤納金の還付および同還付加算金請求の関係は、すでに前叙のとおり実質は不当利得返還請求の関係にあるとみられるところ、還付加算金の計算利率年7.3パーセントは、延滞税の利率に見合うものではあろうか、右利率のうち民法上の悪意の受益者の返還義務の場合の利率年五パーセントを超える範囲は延滞税との均衡をはかるなどのための立法上の措置にすぎないともみられ、還付加算金の請求が認められないとしても、民法上の不当利得一般の法理に従つた個別の不当利得返還請求の途は鎖されないと考えられることからすると、ある期間、特に右還付加算金の請求が否定される立法がなされたとしても、その立法の現われた意図に反してまでこれが解釈によつて是正しなければならない程のこととも考えられない。
このようなことからすると、結局、本件については、還付加算金の計算につき被告が地方税法一七条の四第一項四号同法施行令六条の一五第一項一号昭和四四年法律第一六号改正附則三条に従つて算出したのは法令の解釈上やむをえないところであつて、この解釈適用に誤りがあるともいえないこととなる。
三なお、原告は、本件還付加算金の計算につき、本件還付の基になつた法人市民税の減額更正は地方税法三二一条の八の二による原告の更正の請求に基づくものであるから、地方税法施行令六条の一五第一項二号によつて算出すべきである旨主張しているが、右更正の請求に基づくものであれば(<証拠>によると、本件は地方税法三二一条の八の二による更正の請求に基づく更正であると解されなくもない)、同法一七条の四第一項二号に該当するものと解すべきことはすでに前叙のとおりであつて、そして、このように解しても、本件加算金の算定上は結論になんら差異を生ぜしめない。
四そうだとすると、右説示したところから結局、還付加算金に関する本件処分には原告主張のごとき違法はないといわざるをえず、したがつて、右取消を求める原告の本訴請求は理由がないから失当としてこれを棄却すべきものとし、訴訟費用の負担につき民訴法八九条を適用して主文のとおり判決する。
(渡辺伸平 平湯真人 田中澄夫)